おもしろく働くための「わらしべ長者方式」
昨日書いた記事 『独立して最初の3ヵ月間にやったお仕事のまとめ』 で、
- 目の前のおもしろい仕事にがっちり食いつく
- → がんばっていい仕事をする
- → 得られたスキルや実績をブログ等でアピールする
- → よりおもしろい仕事のお話をいただく
というサイクルをしっかり回していく「わらしべ長者方式」こそが、(企業からすると吹けば飛ぶようなフリーランスという立場である)自分がこうしておもしろい仕事に恵まれている理由であり、生命線である、ということを最後の方にちょろっと書きました。
で、書いたあと思ったのですが、上記サイクルは当たり前のことすぎて、本当の「わらしべ長者方式」のポイントはそこじゃなかったなと。
自分で再認識するためにも、これこそが「わらしべ長者方式」でおもしろい仕事のサイクルを回して行く重要ポイントだ!と思う点を書いておきます。
間違った交換をしないこと
これです、これに尽きます。
どういうことかというと、実際のわらしべ長者というお話では、
藁しべ→アブが結び付けられた藁しべ→蜜柑→反物→馬→屋敷
(わらしべ長者 - Wikipedia より)
と交換が進んでいきますが、たとえば 「反物 → 馬」と交換できるところを、「反物 → 魚」みたいな交換をしてはいけない、ということです。
そもそも藁しべから来てるので、魚でもいずれリカバリは可能かもしれませんが、 この流れの速い業界において、交換価値の後退 は命取りになります。腐ってしまいます。
また「魚 → 網 → 船」みたいに、それはそれで価値が上がるかもしれないけど、 自分が欲しかったものとは違う ものにたどり着いてしまうというリスクもあります。
やはり、
- 「より価値の高いもの」
- 「自分が欲しいものにつながりそうなもの」
と交換するのが得策ではないかなと。
仕事の話に戻すと
で、上記はたとえでしかないわけですが、現実の仕事の話でいうと、たとえば、現状の僕にとってのゲームの案件。
しっかりフィーは出るし、僕はゲームをプレイするのもつくるのも好きなのですが、
- もう十分に ゲームアプリ実装の実績はつくった し、ちょっと今はゲームつくるのはお腹いっぱいになっている
- ゲームは実装要件を満たしたあとでもおもしろくするまでの試行錯誤が結構あって、工数が結構かかる
- いまの興味は iOS + 外部デバイス連携で、この分野における自分の実績や知見はゲームと比べるとまだ足りない
となると、ゲーム案件に1ヵ月、2ヵ月携わるのは僕にとっては「間違った交換」だなと。
逆に、「報酬ゼロでもおいしい」と思う案件もあったりします。
そういう感じで、仕事をするときには、 わらしべ長者的にこれは正しい交換か ということを考えるようにしています。
おわりに
個人エンジニアごときがえらそうなことを言ってすみません!いつもお仕事ありがとうございます!
2013年振り返り
今年は、仕事もない、海外に行きたいけどあてもない、というところから始まり、スペインに行って生活してみたり、シリコンバレーでの仕事にありつけたり、日本に戻ることになって奥さんの実家(福島)に居候することになったり・・・等々、今年は自分にとってエポックメイキングなことが多々あったので、自分にとって重要だったなーという出来事や行動を、時系列で振り返ってみます。
1月:無職になる。slideshareで営業活動
カヤックを辞めて無職になった最初の月。
「海外で働きたい」という理由で退職したものの、本当に何の当てもなかったので、とりあえず『ごはんとFlash』というイベントの有料LT枠を買って、プレゼンしました *1。
「日本で受託開発の仕事をいただいて、それを海外に住みつつやる」という線も考慮しての営業活動です。当日のプレゼンではあまり反響がなかったのですが、slideshareにアップしてからバズリました。
あとはパスポートの更新やらなんやらの事務手続き関係と、書籍の執筆をしてました。
2月:スペインで生活してみる
この月の出来事といえば、なんといってもスペインはバルセロナに1ヶ月滞在してきたことです。
(1件目のアパートからの風景、2件目のアパートの内装)
観光もせず、ほぼアパートにこもってましたが、異国の空気を吸いながら普段通りの生活(制作活動)をする、というのは最高に贅沢で理想的な時間でした。
3月, 4月:執筆に邁進する
鎌倉は材木座のコワーキングスペース「Open Network Space」を個人で借りて、朝から晩まで(正確には晩から朝まで)ひたすら技術書の執筆にあたっていました *2。
約370ページを執筆する作業は、書いても書いても終わりが見えず、偉い人たちからマサカリが飛んでくるんじゃないかとか、自分の書いた技術書をわざわざ2600円も出して買ってくれるもんなんだろうかとか、そもそも方向性はこれでいいんだろうかとか、いろいろな不安や気持ちのブレとひとり戦いつつ執筆と校正を続ける日々でした。
5月:書籍出版、セブ島語学留学、シリコンバレーへ
なんといっても初めての書籍の出版。
Amazonのレビューではなかなか厳しい評価もいただいているし、一理ありますが、やはり入門書ばかり多く出ている現状において、脱初級者〜中上級者向けに「こんなこともできるよ、あんなこともできるよ」という色々な引き出しを提示するという点では、本書は今も価値のある一冊だと思っています。
・・・ということを書き始めると、どんどん長くなったので、著書については下記記事に切り出しました。
そして著書と同じぐらいでかい出来事が、シリコンバレーのスタートアップ、AppSociallyにジョインしたこと。
(マウンテンビューでの通勤路。歩いてるだけで楽しかったです)
アメリカ行きが決まり、急遽1週間の短期語学留学に行ったりもしました。
「明日から語学留学行きたいんですけど」といくつかの仲介会社に電話したら余裕で断られ、ダメ元で『支社つくってたらクビ』で有名な後輩ナツメグ氏に聞いてみたらセブで学校経営してる社長にネゴってくれて「明日からOKです」となって超頼もしかったです。
6月:本格的に渡米、ひたすら開発
いったん日本に帰り、鎌倉のアパートを引き払い、家具など諸々処分して、奥さんと一緒に改めて渡米。
(残ったのはトランクだけ、の図。最終日は段ボールベッド)
向こうではひたすら開発に邁進していました。
7月〜9月:アメリカ生活〜急遽帰国することに
半年分書いたところで既に長くなってしまったので、以降はざっと重要な出来事を列挙していきます。
DemoDay(7月)
数ヶ月にわたる500startupsのアクセラレータプログラムの総決算。
DemoDay in NewYorkにも同行し、はじめてニューヨークにも行きました。
(KickStarterオフィス。古いビルを改装してて超かっこよかった)
アメリカの大規模ハッカソンで入賞(9月)
24時間にわたってサンフランシスコにて開催されたハッカソン『TechCrunch Disrupt SF Hackathon 2013』に参加し、ぼっちで黙々と開発し、Mashery賞を受賞。
(はじめての英語プレゼン)
帰国、福島へ(9月)
プライベートな事情で帰国。しばらく帰らないつもりでアパートを引き払い家具も処分したので、奥さんの実家、福島へ。
iOS7 Sampler(9月)
iOS7が正式リリースされて数日後に、新しい機能がどういうものなのか、自分の勉強も兼ねてつくったもの。GitHubで1,829starがつく自分の中で一番のヒットリポジトリに。
10月〜12月:日本でのフワフワした日々
住所も、仕事内容も、何もかもが不透明で不確定な状態のまま過ごした日々。
福島⇔東京を往復する生活(10月〜11月)
AppSociallyの仕事を福島からリモートでやりつつ、せっかく日本に帰ったので、いろいろ勉強しようと、週末は都内の様々なワークショップやハッカソンに参加。ほぼ毎週新幹線に乗ってたので、交通費がやばかった。
「Qiita Hackathon」で、ベネッセのTangiblockを使ったアプリ開発を行い、優秀賞をいただきました。
(ワールドビジネスサテライトに10秒ぐらい出ました)
過去話をネタにいろいろ出る(11月)
話し方教室に通って臨んだ初めての講演。
発表スライドをslideshareにアップしたところ、
1000ブックマークを超える勢いでバズり、この勢いを逃すまいと、いろいろと自分の過去話を蔵出ししました。
個人名刺作成(11月)
敬愛するクリエイターであるねじさんに依頼し、iOS7対応の名刺を作成しました。
ひたすら勉強(12月)
1月〜11月まで色々新しい/画期的な出来事はたくさんあったけど、いちエンジニアとして、純粋な技術力の面の成長はどうだったかというと、やっぱり昨年までひたすらカヤックでアプリをつくりまくってたときの方が成長していたなという反省というか危機感みたいなものがあって、12月は「勉強する→ブログに書く」ということをひたすらやっていました。
(そのうちiBeaconなどいくつかは仕事に結びつきました)
いろんな人に会いに行く(12月)
一緒に仕事してみたいなぁ、という人に自分から会いに行って売り込む、ということをやっていました(現在進行形)。真鍋大度さんや、AR三兄弟の川田十夢さん等。ただ、まだあまり具体的な形にできてないので、まだまだ要努力です。
まとめと反省
こうして2013年はいろいろとあったわけですが、自分としては、今年はがんばったなーという満足感よりも、いままでコツコツと積み上げてきたものを今年いっぺんに放出してしまった、という感覚があります。とくに、技術的な面で今年は積み上げが少なかったなと。もっと平たく言うと、コードを書く時間が例年より少なかった。来年はそのへんを意識しつつ気を引き締めて地道に積み上げていこうと思います。
技術ブログで食えるのか?ブログ収益を整理してみました
「はてなエンジニアブロガー祭り」というイベントに登壇した際に、「ブログを続けてよかったことは何ですか?」という質問があって、
- 書籍を執筆するきっかけになった
- 海外で働きたい、とか書いてたら海外で起業する人から声がかかった
等々挙げてみたのですが、ふと頭をよぎったのが、ブログをやってて得られる「収益」(金銭とかモノとか)は実際のところどの程度あるのかなと。自分でも把握できてないので、整理してみました。
※収益の大きい順に並べています。
前提となる数字
とりあえずいろいろな収益の前提となるであろう数字として、このブログのPVを紹介しておきます。
最近のPVはだいたい1ヶ月5万前後です。ヒット記事がある月で7万ぐらい。
1. Google Adsense
本ブログでは始めたばかりなのでまだ1ヶ月分のデータもありませんが、現在12/24までの収益データが出ていて、約xxxx円です *1。このペースだとだいたい今月はxxxx円ぐらいになりそう。
が、今月は更新頻度が高く、100ブックマーク以上の記事もあってこれなので、基本的には4000円/月あたりで落ち着くんじゃないかという気がしてます。
2. Amazonアフィリエイト
1ヶ月に1000円〜9000円。といっても9000円はピーク中のピークで、普通の月はだいたい2000円前後。
つい最近書いて多くのブックマークがついた、
「http://d.hatena.ne.jp/shu223/20131220/1387517015」
という記事の注文レポートをみてみると、12/24までのデータで、
- ブックマーク数:114
- 売れた数:21冊
です。書評記事をがんばって書いたとして、5ブックマークあたり1冊売れる、ぐらいの感覚でいるといいのかもしれません。1記事しかデータみてないので根拠なさすぎですが。ちなみに紹介料率は3%前後です。
3. Gumroad
今までに3記事だけ、サンプルコードをGumroadで販売するということをやってみました。
気になる結果は・・・
ちなみにgumroadでは今まで2つのソースコードを販売してて、期間は1年ぐらいで、収益はNetで44.1ドル。少ないけど、わざわざgumroad向けにつくってるわけじゃないので、労力からすると全然ありだと思っている。貯金の利息ぐらいの感覚。
— Tsutsumi Shuichi (@shu223) 2013, 12月 2
というわけでざっくり1ヶ月あたり350円ぐらいです。
ちなみにサンプルを販売してみた記事のうちのひとつ、『「顔以外」のものを画像認識する』は記事自体は好評をいただき、100ブックマーク、240ストックされましたが、サンプルが売れた数は通算で 1 です。
そんなに売れないのがわかってるし、僕自身いろいろなOSSに助けられてきているので、
- 多くの人に必要とされそうなものはオープンソースとして公開
- ニッチでほとんどの人に必要なさそうなものはGumroad(を検討)
と切り分けています。ただやっぱり申し訳ない感じがする/面倒なことになると面倒、という気がしてしまって、結果としては滅多にGumroad販売を選択することはありません。
5. Amazonウィッシュリスト
何回か記事の中に忍ばせたり、サイドバーの一番下に置いたりしてみたのですが、正直全くといっていいほど何も送られてきません。今までに1度だけ、1円の文庫本をいただいたことがあるだけ。
僕自身がウィッシュリストから人に送ったりしないし、応援したくなるような年齢でもないので、これは致し方ないと思っています。
6. JOB Board
このブログはつい1年前までは100%技術的な記事だけだったので、読者の100%がiOS開発者(僕の直観調べ)でした。
読者層がわかりやすく、しかも転職市場でニーズのある層なので、「もしかしたら人材募集広告をここに貼ってもらったらいいかも」と思い、ほんの一瞬だけ、サイドバーでこっそり広告を募集したことがありました *3。
まずは無料で募集するも、1件も応募なし。自分の本分ではないので拡散もしなかったし、1週間ぐらいで募集告知文をサイドバーから消してひっそりと終了。
まとめ
結論:食えるほどの収益はない
というわけで、アフィリエイトとか、Gumroadでのソース販売とか、そういう目先の収益のために労力を割くのは得策ではないということが改めて確信できました。あくまで技術力の向上や、発信の一環としてやるべきだなと。
そんな「Over&Out その後」を今後ともよろしくお願いいたします。
ブログを三ヶ月毎日続けるためにやったこと
先週、タイムラインにこんな記事が流れてきました。
タイトルを見て、ちょうど僕が 初めての講演 をさせたいただいた内容の、「ブログを3ヶ月間毎日更新した」というところでちょうど一致してるので、分野は違えど同じような感覚なんだなぁと。
で、ありがたいことに上のスライドは約2週間で9万人近い人に見ていただき、それからというもの
- 「あのスライドを見てブログをはじめた」
- 「再開した」
というご報告をいただくことがしばしばあります。
まずは始めた/再開したというだけでも意義のあることだと思うのですが、「続ける」というのは、始めるのとは違った難しさがあるものなので、自分の場合は どうやって地道に技術ブログを続けることができたか というコツみたいなものを書いてみたいと思います。
# Blog #blogadvent Advent Calendar 2013 - Adventar 9日目の記事です。
ブログを書くために書かない
僕が続けてこれた最大にして唯一のコツはこれ(↑)になります。
「ブログを書く」というのは基本的に面倒 *1 なので、ブログを更新するために何かを書こうとするとなかなか続きません。
なので僕は、ブログを書こうと思っていたらもう書けていた となるようにしていました。
どういうことかというと、
- 開発中に、調べるついでにメモをとる
- → (気が向いたら)それをブログにアップする
というノリでやる、ということです。
具体例
たとえば、iOSアプリをつくっていて、さあ申請するぞとアップしようとしてみたら、なんかエラーが出たとします。エラーには、"An error occurred uploading to the iTunes Store" とか書いてあって、よくわからん、と。
そういう場合、ググりますよね。僕はググります。
で、ググる前に、テキストエディタでファイルを新規作成して、
#アップロード時に An error occurred uploading to the iTunes Store エラーが出た場合の対処方法
と、とりあえずタイトルだけ書いておきます。
で、"An error occurred uploading to the iTunes Store" でググる。
なるほどー、と思う情報があれば、URLをさっきのテキストファイルにコピーしておきます。
#アップロード時に An error occurred uploading to the iTunes Store エラーが出た場合の対処方法
で、有力情報があれば、それもコピペしておいたり。試してみたらその方法ではだめだったり。
そんな感じでできあがったメモ、アップしてみると、
これな感じで記事のできあがりです。
最初のころはがんばって書いたところでアクセスもないし、ツイートで知らせたりもしてなかったので、ほとんどの記事がこんな感じでした。スクリーンショットとかも面倒なのでほとんど貼らず。他者にはわかりにくいなーというところの説明も補充せず。ほんとに自分用メモをアップしただけという感じ。
それでも、続けていればコンテンツが増え、Google経由で誰かしらが訪れてくるようになり、記事も自然とこなれてきます(このあたりのブログを続けてよかった話は上のスライドに書きました)。
それでもめんどくさい
はい、それでもめんどくさいです。
でも毎日開発はするし、ちょっとややこしい調べ物をするときにはだいたいメモをとるので、僕のローカルフォルダには、数百のブログ記事化されることのなかったテキストファイル達が眠っています。
名前もちゃんとつけてない *2 ので、どれがどんな内容だかわかりませんし、一つ一つ確かめるには数も多いのでおそらく2度と振り返ることもありません。でも、ちゃんと名前をつけて管理しようと思ったらそれも面倒になってしまいそうなので、適当な名前つけて適当なフォルダに放り込んでます。
それぐらい、自分に負担をかけないという方針でやってきました *3 。基本的に業務でいっぱいいっぱいだし、ブログはあくまで副産物なので。
まとめ
技術ブログを続けるには、「さーブログ書くぞ!」と気負って書くと面倒になって書けないので、開発中にメモをとる、そのメモをアップする、ぐらいの感覚で更新すると続けられるかもしれません、という話でした!
プログラミング素人の31歳が、カヤックに入社するまでの記録・ダイジェスト版
本日、CAREER HACKさんに、『失敗続きの窓際エンジニアが掴んだ最後のチャンス|iOSアプリ開発者 堤修一に訊く | CAREER HACK』というインタビュー記事を掲載していただきました。
この記事は2本立てとなっていて、実際にどうやってスキルを伸ばしていったのか、という後編につながるのですが、31歳のおっさんが、最初はディレクターとして応募したり、スクールに通ってプログラミングを勉強したりと四苦八苦しながらもどうにかこうにかカヤックに入社させてもらうまでの話ってこのインタビュー中にはしなかったなと。
で、本ブログの前身である、
というブログは、まさにその、「カヤックの中途採用に応募してみよう、と思ってから、カヤックに合格するまで」を綴ったブログになります。
CAREER HACKさんに過去の経緯についてインタビューいただいたことだし、せっかくなのでこの超マイナーブログの記事をいくつか掘り起こして、ダイジェストで、『プログラミング弱者の31歳が、カヤックのプログラマになるまで』をお送りしようと思います。
ブログ立ち上げ
カヤックを受けようと思い、この時点では自分でプログラム書いて何かをつくったりということができないので、まずはブログを立ち上げました *1。
Web業界への転身を(これから)目指します。
それにまつわる日々のあれやこれやを、
ブログとして書き残していきたいと思います。
応募職種を決めるところからスタート。
現状について正直なことを申しますと、
応募する職種さえ決めかねている状態です。
Webの世界について勉強をはじめる
この本を買って、Flash体験版をさわってみました。画像をタイムラインに貼り付けただけですが、たったそれだけで動くものがつくれたので、「おおっ」と思った記憶があります。
ディレクター志望でエントリーシートを書いたものの、ディレクターってどんなことやるの?というのがわからなかったので、ブックオフで上記の本を買って読んでみました。
で、感想は、
・・・つまんなそう。。
でした。。
カヤックのディレクター全員を研究したりしました *2。
面接対策として、企画を99本持っていくことにしました *3。
カヤック二次面接
面接時にCTOかいちさんの反応があまりに冷ややかで、これはヤバいと、急遽その日にたまたま開催されていたカヤックの交流会に飛び込み参加。
かいちさんをつかまえて、言い足りなかったことをアピールしました。
結果、どうにかこうにか二次もパス。
数年後、この日のことをかいちさんに聞いてみたところ、実際に落とすところだったそうです。
カヤック最終面接
無事三次もパスして、いよいよ明日は最終面接!というタイミングで書いた記事 *4。
まずは合格者像を正確にイメージするために、柳澤さんの「採用に関する発言」を集めてみました。
とあるとおり、CEOやなさんのインタビュー記事を大量に集めてきています *5。
実際に受けてきた感想。CEOやなさんのあとに、瀬尾さん、玉田さん、大塚さん登場。
結果は・・・
見事に不合格!!
そして・・・
はじめてのActionScript作品
当時、自分で手を動かしてものをつくれるようになるべく、週末を利用して、ActionScriptのスクール、『クスール』に通っていました。
そこでの制作課題は、「Yahoo! JAPAN Internet Creative Award」のバナー部門に応募すること。
で、つくって応募したのがこれ。
(※開くといきなり爆音が出るので注意)
タイトルは『ヘビメタ』です。マウスに合わせてキャラ *6 がギターソロを弾き、最後にフライングVを宙に投げ、それがYahooのYになるというもの。
カヤックのやなさんが審査員ということではりきってつくりましたが、残念ながら箸にも棒にもかからず。
退職 → (ほぼ)ニートに
ダイジェストと言いつつかなり長くなってるのでここらから巻きでいきます。
当時勤めていた会社の上司に退職の意志を伝えました。
・・・といっても転職先とかが決まってるわけではなく、
実績も次の就職先もない。
人脈もほとんどない。
年齢は30を超えている。
既婚。
フリーランスという名のニートに。 *8。
賞をもらう
引き続きスクールで Flash / ActionScript を勉強し、
2つ目の作品で、賞をいただきました。
そのときの作品を、ブログパーツにしたものがこれ。
天気予報APIを使用して取得した週間天気予報より、オルゴールのように美しいメロディを生成します
というコンセプトですが、APIの使用期限が切れているので、「晴れ」しかでず、今はもうあまり自動生成感はありません。。
カヤック合格
二度目の面接は10分ほどで終了。
持っていったものはあまり評価されませんでした *9 が、
勉強をして、それをしかも形にして、賞という一定の評価まで得て、実際につくっていたものを持って受けに来た(元記事)
ことが合格につながったとのこと。
で、このブログとしてはめでたしめでたし。
そして、例のスライドの話や、今回のインタビューの話につながります。
以上、カヤック入社までを綴った前身ブログ『Over&Out』のダイジェスト版でした!
(2013.11.28追記)告知
そんな感じで前身ブログ、本ブログと、ずいぶんお世話になっているはてなさんよりお声がけいただき、「はてなエンジニアブロガー祭り」というイベントに登壇させていただくことになりました。
"第2部 パネルディスカッション「ブログとエンジニアと私(仮)」" なるパートに出ます。
ピザもビールも出て無料とのことですので是非!
*1:タイトルは、家にあったCDの曲名から適当に語感が良いと思うものを選びました。で、Gorky's Zygotic Mynciというバンドの曲名より拝借。
*2:とはいえプロフィールと関連コンテンツ読んだだけ
*3:今思うと、これは企画というより、アイデア(それぞれ1行ぐらいのメモ書きしかなかった)。当時「企画書」とか見たことなかったし、どれぐらい/どうやって具体化すればいいのかわかってなかった。
*4:このブログは全然アクセスなくて超マイナーなのですが、『カヤック 面接』でググるとこの記事が上位に出てくるので、カヤックに入社してくる人だけには「ブログ読んでましたよ〜」とよくいわれました。
*5:当時の自分に「そんなのいいから何かつくれ!」と言いたい
*6:ペンタブ買って自分で描きました
*7:結局どれが何用なのかわからず、この後1年半ぐらいは「View-Based」だけを使ってた気がします。
*8:ちなみにニートで有名な id:pha さん(phaの日記)は、同じ大学、同じ学年、(一瞬だけ)同じ部でした。彼の文章・考え方・つくるもののファンで、memorizeの頃からずっとブログを読んでいます。
*9:実戦ではまだまだ通用しない、という評価
人生初の講演をしました
本日11/11吉日、TechCrunch Tokyo ハッカソンにて、"TechTalk" という枠で人生初の講演をさせていただきました。
さて、このハッカソンに、ハッカー界の著名人が2人も登場して頂けることとなったのでお知らせしたい。(中略)もう1人は、同じく500 Startupsに参加するグロース・プラットフォーム「AppSocially」の開発者、堤修一氏だ。
堤氏のことは、iOS開発者向けに多くの技術情報を出すブログや、著書「iOSアプリ開発達人のレシピ100―開発現場で実証された実用コード集」でご存じの方も多いかもしれない。これまでにフルスクラッチで開発したiOSアプリは30本以上といい、その中には150万ユーザー以上を獲得した対戦RPG「バウンドモンスターズ」もあるという筋金入りのiOS開発者だ。NTTデータ、キヤノンで、それぞれ音声認識技術の研究開発、画像処理機能の設計に携わるなど硬派なエンジニアでもある。ハッカソン経験も豊富な堤修一氏には、イベント初日11日の11時半ごろからハッカソンの心構えなどを語って頂く予定だ。
(TechCrunch Tokyoハッカソンで、500 Startupsに参加する日本人エンジニア2人が講演!)
上記の告知文にある通り、お話をいただいた時点では サンフランシスコで開催されたTechCrunch主催のハッカソンに参加したときの話 をしようかなと思ってたのですが、資料をつくりはじめてみると、このテーマでそんなに話したいことは多くはないな、と。
自分が、ハッカソンに参加される方々(主にエンジニア?)に向けて、わざわざお時間いただいて話せる話って何だろう、といろいろ考えて、最終的に次のようなスライドをつくりました。
「スキルなし、実績なし」 32歳窓際エンジニアがシリコンバレーで働くようになるまで
二度も受けてやっと入れたカヤックで初めて自分で手を動かしてものをつくる立場になり *1、「全然使えないおっさんが入ってきた」状態になってしまい、そのつらい状況から這い上がるきっかけとなった3つのターニングポイントについての話です。
普段は黙々とモニタに向かってるだけなので、今回は急遽話し方教室に行って練習し、普段のばしっぱなしのヒゲをそり、いつものロンTではなく襟付きのシャツを着て臨みました。諸々反省点はありますが、話したかったことはちゃんと話せたし、今はホッとしつつハッカソン会場のうしろでこれを書いているところです。
ちなみに、今週末ですが、こういうイベントにも登壇します。
シリコンバレーで働く方などをお招きした「スタートアップ企業のリアル」というトークイベント
ソーシャルメディア上でベンチャー・スタートアップ企業に関する情報を目にする機会があるかもしれませんが、表面的な情報だけで、その内情について知る機会はあまり多くないのかと思っております
そういった企業のリアルな姿を知ってもらうことで、今後のキャリアを考える上でのヒントになるようなことを想定して今回
「スタートアップ企業のリアルという」
コンセプトにてトークイベントを実施いたします。
登壇いただく方たちの経歴などを踏まえて
- 海外(シリコンバレー)で働いて感じた現地のスタートアップ企業の人達
- SIerからベンチャーとフィールドを移した時に感じたこと
- ベンチャー・スタートアップらしさとは?
といったテーマに触れるパネルディスカッションを以下要領にて実施いたします
こちらは少人数・双方向でもっとじっくりお話できるかと思います。ご都合よろしければ、ぜひご参加いただければ幸いです。
(関連記事など)
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- Web業界「先駆者」の履歴書 面白法人カヤック 仕事選びのアンテナは、”面白さ”一本でした
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*1:それ以前は自分では手を動かさない仕事をしていました