その後のその後

iOSエンジニア 堤 修一のブログ github.com/shu223

2013年振り返り

今年は、仕事もない、海外に行きたいけどあてもない、というところから始まり、スペインに行って生活してみたり、シリコンバレーでの仕事にありつけたり、日本に戻ることになって奥さんの実家(福島)に居候することになったり・・・等々、今年は自分にとってエポックメイキングなことが多々あったので、自分にとって重要だったなーという出来事や行動を、時系列で振り返ってみます。

1月:無職になる。slideshareで営業活動

カヤックを辞めて無職になった最初の月。


「海外で働きたい」という理由で退職したものの、本当に何の当てもなかったので、とりあえず『ごはんとFlash』というイベントの有料LT枠を買って、プレゼンしました *1



「日本で受託開発の仕事をいただいて、それを海外に住みつつやる」という線も考慮しての営業活動です。当日のプレゼンではあまり反響がなかったのですが、slideshareにアップしてからバズリました。


あとはパスポートの更新やらなんやらの事務手続き関係と、書籍の執筆をしてました。

2月:スペインで生活してみる

この月の出来事といえば、なんといってもスペインはバルセロナに1ヶ月滞在してきたことです。


(1件目のアパートからの風景、2件目のアパートの内装)


観光もせず、ほぼアパートにこもってましたが、異国の空気を吸いながら普段通りの生活(制作活動)をする、というのは最高に贅沢で理想的な時間でした。

3月, 4月:執筆に邁進する

鎌倉は材木座のコワーキングスペース「Open Network Space」を個人で借りて、朝から晩まで(正確には晩から朝まで)ひたすら技術書の執筆にあたっていました *2


約370ページを執筆する作業は、書いても書いても終わりが見えず、偉い人たちからマサカリが飛んでくるんじゃないかとか、自分の書いた技術書をわざわざ2600円も出して買ってくれるもんなんだろうかとか、そもそも方向性はこれでいいんだろうかとか、いろいろな不安や気持ちのブレとひとり戦いつつ執筆と校正を続ける日々でした。

5月:書籍出版、セブ島語学留学、シリコンバレーへ

なんといっても初めての書籍の出版。

Amazonのレビューではなかなか厳しい評価もいただいているし、一理ありますが、やはり入門書ばかり多く出ている現状において、脱初級者〜中上級者向けに「こんなこともできるよ、あんなこともできるよ」という色々な引き出しを提示するという点では、本書は今も価値のある一冊だと思っています。


・・・ということを書き始めると、どんどん長くなったので、著書については下記記事に切り出しました。


そして著書と同じぐらいでかい出来事が、シリコンバレーのスタートアップ、AppSociallyにジョインしたこと。

(マウンテンビューでの通勤路。歩いてるだけで楽しかったです)


アメリカ行きが決まり、急遽1週間の短期語学留学に行ったりもしました。

明日から語学留学行きたいんですけど」といくつかの仲介会社に電話したら余裕で断られ、ダメ元で『支社つくってたらクビ』で有名な後輩ナツメグ氏に聞いてみたらセブで学校経営してる社長にネゴってくれて「明日からOKです」となって超頼もしかったです。

6月:本格的に渡米、ひたすら開発

いったん日本に帰り、鎌倉のアパートを引き払い、家具など諸々処分して、奥さんと一緒に改めて渡米。

(残ったのはトランクだけ、の図。最終日は段ボールベッド)


向こうではひたすら開発に邁進していました。

7月〜9月:アメリカ生活〜急遽帰国することに

半年分書いたところで既に長くなってしまったので、以降はざっと重要な出来事を列挙していきます。

DemoDay(7月)

数ヶ月にわたる500startupsのアクセラレータプログラムの総決算。

DemoDay in NewYorkにも同行し、はじめてニューヨークにも行きました。


(KickStarterオフィス。古いビルを改装してて超かっこよかった)

アメリカの大規模ハッカソンで入賞(9月)

24時間にわたってサンフランシスコにて開催されたハッカソン『TechCrunch Disrupt SF Hackathon 2013』に参加し、ぼっちで黙々と開発し、Mashery賞を受賞。

(はじめての英語プレゼン)

帰国、福島へ(9月)

プライベートな事情で帰国。しばらく帰らないつもりでアパートを引き払い家具も処分したので、奥さんの実家、福島へ。

iOS7 Sampler(9月)

iOS7が正式リリースされて数日後に、新しい機能がどういうものなのか、自分の勉強も兼ねてつくったもの。GitHubで1,829starがつく自分の中で一番のヒットリポジトリに。

10月〜12月:日本でのフワフワした日々

住所も、仕事内容も、何もかもが不透明で不確定な状態のまま過ごした日々。

福島⇔東京を往復する生活(10月〜11月)

AppSociallyの仕事を福島からリモートでやりつつ、せっかく日本に帰ったので、いろいろ勉強しようと、週末は都内の様々なワークショップやハッカソンに参加。ほぼ毎週新幹線に乗ってたので、交通費がやばかった。


「Qiita Hackathon」で、ベネッセのTangiblockを使ったアプリ開発を行い、優秀賞をいただきました。

(ワールドビジネスサテライトに10秒ぐらい出ました)

過去話をネタにいろいろ出る(11月)

話し方教室に通って臨んだ初めての講演。


発表スライドをslideshareにアップしたところ、


1000ブックマークを超える勢いでバズり、この勢いを逃すまいと、いろいろと自分の過去話を蔵出ししました。

個人名刺作成(11月)

敬愛するクリエイターであるねじさんに依頼し、iOS7対応の名刺を作成しました。

ひたすら勉強(12月)

1月〜11月まで色々新しい/画期的な出来事はたくさんあったけど、いちエンジニアとして、純粋な技術力の面の成長はどうだったかというと、やっぱり昨年までひたすらカヤックでアプリをつくりまくってたときの方が成長していたなという反省というか危機感みたいなものがあって、12月は「勉強する→ブログに書く」ということをひたすらやっていました。

(そのうちiBeaconなどいくつかは仕事に結びつきました)

いろんな人に会いに行く(12月)

一緒に仕事してみたいなぁ、という人に自分から会いに行って売り込む、ということをやっていました(現在進行形)。真鍋大度さんや、AR三兄弟の川田十夢さん等。ただ、まだあまり具体的な形にできてないので、まだまだ要努力です。

まとめと反省

こうして2013年はいろいろとあったわけですが、自分としては、今年はがんばったなーという満足感よりも、いままでコツコツと積み上げてきたものを今年いっぺんに放出してしまった、という感覚があります。とくに、技術的な面で今年は積み上げが少なかったなと。もっと平たく言うと、コードを書く時間が例年より少なかった。来年はそのへんを意識しつつ気を引き締めて地道に積み上げていこうと思います。


*1:このイベントの開始3時間ほど前に、「名刺がないと相手に連絡先を伝えられない!」と気付き、kinko'sの特急コースで名刺を作成して配布。この名刺はこの日以来配っていないレア名刺となっています。

*2:当時鎌倉の雪ノ下に住んでいたので、片道3kmを毎日徒歩で往復していたのですが、鎌倉の街は歩いてて心地いいので、この通勤時間も好きな時間でした。