その後のその後

iOSエンジニア 堤 修一のブログ github.com/shu223

TechCrunchハッカソン2014で入賞しました!

一昨日、昨日と2日間にわたって開催された『TechCrunch Tokyo Hackathon 2014』に参加し、賞をいただきました。



上位5チームが発表され、その中での順位は発表されなかったのですが、あとで聞いたところによると、上位5チーム中得票数1位(!)だったとのことです。


参加者120名(160?)の大規模ハッカソンでした。以下ざっくりレポート。

特別参加エンジニア

昨年の同ハッカソンでは"TechTalk"という枠組みで『スキルなし・実績なし 32歳窓際エンジニアがシリコンバレーで働くようになるまで』というタイトルで講演させていただいた縁もあり、TechCrunch Japan編集長の西村さんよりお声がけいただき、今回は「特別参加エンジニア」という枠で参加させていただきました。




特別参加エンジニアといっても、あらかじめ参加表明するっていう以外に何ら特別なことはなく、普通にチームに入って最初から最後までいち参加者としてハックする、というものです。


そもそもハッカソンは大好物で、出るなら自分もガリガリ手を動かしたいので、大変ありがたいオファーでした。

ルール/審査基準

自分が参加したことのある中では珍しく、あらかじめルールや審査基準が明示されました。


(ルール)

  • 転換1分、発表時間3分
  • デモのみ
    • パワポやキーノートは使わない
    • コンセプトムービーはいらない


(審査基準)

  • イノベーション (革新性、新規性)
  • デザイン
  • 完成度


従来のハッカソンだと、しっかり動くところまでつくって、発表時のいろんなトラブルも想定してキャリブレーション機能やバックアップ手段までつくりこんだ挙句、本番でちゃんと動いてなかったり、そもそもできてなかったりするチームが受賞したりしてモヤモヤしたこともあったので、「完成度を見ます」「デザインも見ます」「デモ中心で。かっこいいコンセプトムービーとかいりません」とかあらかじめ明言してくれるのはすごくいいなーと。

アイスブレイク

これもうまいなーと思いました。『自分が最も好きな(イノベーションの宝庫)ひみつ道具を書いてください』というテーマでスケッチブックに絵を描く、というものです。緊張をほぐすのと、なんとなく「イノベーション」というところで頭の体操をするのが狙い。



僕は「ネムケスイトール」(眠気を吸い取る銃)を書きました。おそらく30年近く前に見たっきりなので、見た目は完全にうろ覚えです。

アイデア出し/チーム決め

協賛企業のAPI説明のあと、アイデア出しタイム。使いたいAPIをひとつ選んで、アイデアを用意された紙に書きます。


で、それをテーブルの上に置いて、協賛企業の人たちも含め全員がテーブルを回り、いいなと思ったアイデアに星マークをつけていき、星マークの多いアイデアは「モテアイデア」(みんなからの評価が高くそのアイデアに人が集まりそうという意味)としてみんなの前で発表します。(チーム作成のきっかけになる&みんなのアイデアのヒントになる)


僕はエプソンの MOVERIO を使ったアイデアで星15個と21個をいただきモテアイデアとして発表させていただきましたが、



MOVERIO SDKはAndroid版のみ、ということで、サクッとそのアイデアは捨て、自分の得意技術(iOS)で役立てて、かつ自分もつくりたいアイデア、という観点でいろんな方々のアイデアを聞いてメンバー探しをしました。*1

ハックタイム

ここまでで初日のお昼ぐらいで、あとはチームでブレストしてやること決めて、翌日の発表タイムまでひたすらハック。会場は24時間開放されていて、うちのチームは翌日の朝方こんな感じになってました。



見づらいですが右端に転がってるのが僕(3人転がってます)です。結構な人数が徹夜してました。

できたもの

リコーの 360° 録画できるカメラ「THETA」をつかって議事録を自動作成するサービスをつくりました。




THETAを机の上に置いて会議をすると、あとは全自動で解析され、こんな感じでLINEのチャットを読むように議事録が閲覧できるようになります。



THETAの全天球動画から参加者の発言を音声認識で自動抽出、同時に動画に顔認識/話者認識もかけて誰がしゃべっていてみんながどういう表情をしているかもわかる、というもの。上のgifアニメでも、実際にTHETAで撮った会議をヤラセなしで解析してるので、認識結果がそこそこ間違ってるところも逆にリアルかと。ちなみにTHETAはハッカソンとして用意されてたものではなく、チームメンバーの方が持ってきたものです。


僕はもちろん、iOSアプリを担当しました。

所感

最近は雨後の筍のように開催されているハッカソンですが、徹夜してフラフラになれる本来の語源に近いハッカソンは実はそう多くないんじゃないかと思います。「つくりたいもの考えて、つくって、発表して、リアクションをもらう」っていうものづくりの醍醐味を一晩に濃縮して体験できるハッカソンはやっぱり楽しいなーと。賞もいただけたし。発表会の雰囲気も謎の一体感があってすごくよかった。主催のみなさん、参加者のみなさん、ありがとうございました!


*1:ハッカソンをきっかけにやったことない技術に触れる、というもの意義深いと思うのですが、今回は自分が特別参加エンジニアというのもあってある程度結果を出すことを優先しました