その後のその後

iOSエンジニア 堤 修一のブログ github.com/shu223

iOSDCで「深度(デプス)」について話しました #iosdc

8/30〜9/2の4日間、900人規模で開催されたカンファレンスiOSDC 2018にて、「Depth in Depth」というタイトルで、iOSにおける深度データにまつわる諸々について30分の枠でお話させていただきました。

speakerdeck.com

タイトルの"in Depth"というのはWWDCのセッションや海外技術書等ではアドバンスト的な技術解説でよく用いられるタイトルですが、本セッションの難度としてはどちらかというと「デプス入門」の方が適切です。深度とは何か、どう嬉しいのか、どういうしくみで計測されてるのか、といった基礎から解説しておりますので深度についてまったく知らない方にも参考になるかと思います。1

またトーク内ではiOSAPI面に関してはサラッと流し、深度の取り扱いについて本質的・汎用的な部分の解説や、デモに時間を割くようにつとめました。iOSAPIの細かい話についてはトークよりもブログ記事の方が向いてると思うので、また別記事にでも書いていきます。

(2018.9.27追記)動画

iOSDC公式チャンネルに動画が公開されていました。

www.youtube.com

デモとかアニメーションを多用しているのでスライドよりも動画の方がおすすめです。

デモ

トーク内では全4回のデモを入れました。最初の人物切り抜きのデモに関しては@niwatako氏が動画をツイートしてくれていたので、貼らせていただきます。

客席に座っていた人に壇上に出てもらい、その場で撮影を行い、深度による切り抜きを行う、というデモです。壇上に上がってもらったのは仲のいいPEAKS永野さんですが、仕込みではなく、本当に彼を撮影し、切り抜きを試したのはこのときが初です。2

その他セッション中のツイートはこちらにまとめられています:

togetter.com

サンプルコード

ひとつのアプリケーションとして整理して公開する予定です。が、後述する理由もありなかなか時間がとれていません。なんとかiOS 12が出るまでには。。

自分にプレッシャーをかける意味でティザーリポジトリだけつくっておきました。

github.com

ここにpushする予定なので気になるみなさまはwatchしておいてください。公開後も、iOSにおける深度データ取り扱いに関するサンプルはここに追加していく予定です。

(2018.9.18追記)サンプル公開しました!

shu223.hatenablog.com

iOSDCの思い出

子供が生まれました!

なんと登壇日の朝、娘が生まれました

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登壇の前夜、臨月の妻から破水の連絡がきて、病院に直行しました。助産師さんによると時間がかかりそうとのことだったのでもしかすると発表は辞退するかも3、というタイミングだったのですが、徹夜のお産ののち(僕は手を握っていただけ)朝9時に生まれ、もろもろ見届けたのち無事午後イチの登壇にも間に合ったという。さっそく親孝行な子です👶

今週は仕事を基本的には休ませてもらって(緊急のものはリモートで対応)、妻とてんやわんやしながら初の子育てに励んでいます。

ベストトーク賞3位!

なんと、「Depth in Depth」で、ベストトーク賞3位をいただきました。

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1位tarunonさんの「MicroViewControllerで無限にスケールするiOS開発」、2位Kuniwakさんの 「iOS アプリの開発速度を70%高速化したデバッグノウハウ」という、超評判になっていたトークに続いての順位なので、まったくもって信じられない気持ちでした。

僕は勉強会やカンファレンスには多く登壇していますが、トーク力に関してはまったく自信がなく4、こういうプレゼンでの賞をもらうのは初めてなのでめちゃくちゃ嬉しかったです。

全体の感想

日本のiOSエンジニアが集まるお祭りとして最高なiOSDCですが、今年は前述のような状況もあってセッションもあまり聞きに行けず、懇親会にも出られず、さらにその後の打ち上げでもゆっくりできず、という感じでした。が、それでも少しでも参加して「お祭り」の空気を吸えたし、発表ドリブンで深度まわりにも勉強できたし、出産と重なったけど無事登壇できたし、賞までいただけて、今年もiOSDCは楽しかったなと。来年もたぶん生活は落ち着いてはないですが、どうにか参加したい所存です。

素晴らしいカンファレンスを開催してくださった運営チームのみなさま、スポンサーのみなさま、参加者のみなさま、スピーカーのみなさま、発表練習やスライド作成のもくもく会につきあってくれたみなさま、どうもありがとうございました!


  1. CfPの段階では実際に"In Depth"な内容まで踏み込むつもりでいて、Metalを用いて2次元の写真を3次元にマッピングするところまで掘り下げる予定でスライド作成を進めていました。が、30分という時間の中でそこまで掘り下げると全体的に中途半端になりそうなので泣く泣くカットしました。

  2. iOSDCでは動画を撮っているので、壇上に出てこれそうで、動画に残っても大丈夫そうな人に出てもらいました。

  3. 大会委員長の長谷川さんにはその旨を連絡していました。

  4. なので、「トーク下手がしゃべってもおもしろくなる」ように内容を何度も推敲して登壇に臨むようにしてます。