オンライン動画学習サービスSchoo(スクー)で、「シリコンバレーで働くエンジニアと考える、これからのキャリア」と題した授業をさせていただきました。*1
撮影を生放送で行い、視聴者参加型で行う授業でした。もちろんキャリアに正解なんてないし、キャリア観も人によって千差万別なので、僕が何かを教える、というよりは、まずは僕の経験や考えを共有して、あとはコメント・質疑応答ベースでみんなで考えていきましょう、的なコンセプトです。
講義
最初に30分(ホントは20分の予定だったのですが🙇🏻)の講義パートがありました。
講義資料はこちら。*2
- 自己紹介(僕のキャリアの変遷をざっと説明)
- 僕のキャリア観(理想)
- その実現のために意識していること4つ
という3段構成です。
以下に簡単に抜粋します。
自己紹介(キャリアの変遷)
20代は大企業志向 → ベンチャー → スタートアップ → フリーランス → いまは30人ぐらいのスタートアップ
(給与の変遷グラフというちょっと生々しい話もあります) *3
僕のキャリア観
グリーンカードを取得し、海外に移住したいいずれは起業し、世界を変えたい技術で世界を良くしたい
いずれも素晴らしいことだと思うけど、そこを目指しているかというとそうでもない。
時流や自分の興味が移り変わる中で、その時々でおもしろいと思える選択肢を取れる自分でありたい
→ 言うのは簡単だけど、実践するのはなかなか大変
- 同じ程度の成功では達成感を感じられない
- かといってより大きい成功をし続けるのは簡単ではない
- 同じことをやっていると飽きる
- アプリをつくることが「無条件に」楽しい、という時代はとうに過ぎた
- 海外で仕事してテンション上がっても3日で慣れる
- 新しい技術を短時間でマスターするような天才でもない
→「おもしろがり続ける」のは大変!
そんなキャリア観の実現のために意識していること4つ
1. 勉強を仕事に繋げる
- 新たな刺激のある仕事を獲得するために、新しい技術を習得する必要がある
- 短時間でマスターするような天才ではない
- 必要に迫られてない勉強を継続することは難しい
- 20時間の法則:未経験の人から見ると「すごい!」っていうぐらいのレベルにはなる
- → 自分の得意領域と組み合わせれば、仕事を獲得できる
- フルタイムで経験を積める
- 仕事だから続けられる!稼げる!
2. "Searchable"になる
- おもしろい仕事が来るポジションにいるには?
- 求人が出たり、プロダクトが話題になるタイミングで自分からアクションするのでは遅い
- おもしろい人がおもしろいことを始めるタイミングで声をかけてもらいたい
- 「自分が何ができる人で、何をやりたい人か」を示し、それを必要とする人に見つけてもらえるようにする
3.「許容できるリスク」を知る
- 技術力だけ追い求めても上には上がいてキリがない
- ので、何か別のところで違いを出したい
- 自分の経験上、ちょっとした「行動力」で意外な程に違いが出る
- 他人はなかなかやらない「ハイリスク・ハイリターン」な行動があるとして、そのリスクを「自分は」許容できるのであれば、それは自分にとって「ローリスク・ハイリターン」な行動となる
- → リスクを取らずにリターンを得られる
- 例:英語も話せないのに海外に飛び込む「不安」は自分にとって許容できるリスク
- 逆の例:車を運転して事故るかもしれないというのは他人にとって許容できるリスクのようだが僕にとっては許容できないリスク(怖くてできない)
4. 引き際も大事
- モチベーションMaxで取り組むほうが雇い主/自分双方にとって良い
- おもしろい仕事をやってるときは遊びの予定よりも仕事の方がおもしろい
- 日曜夜に残念な気持ちになるなら黄色信号
- → 引き際も大事
質疑応答
残りの時間は質疑応答でした。やはりキャリアについてはみなさん気になるところが多いようで、授業が延長されるぐらいにコメント、質問をたくさんいただきました。
実際のQ&Aはスクーで見ていただくとして、以下に目次を載せておきます。
- アメリカに行った理由
- Q.英語はどのようにして身につけたのでしょうか?
- Q.日本と海外で働くのどちらが面白いですか?
- Q.アメリカの就職事情は?スタートアップへの就職で大切なポイントはどこでしょうか?
- Q.質問です!海外で仕事することに関して奥様から反対とか無かったのですか?
- Q.シリコンバレーだからこそ日本と環境面で何が異なるかを知りたいです。
- Q.アメリカで求められるエンジニアってどんな人ですか。データ分析?人工知能?
- Q.現在、海外で働きながらフロントエンジニアを目指していますが、カヤック時代は一日に何時間、プログラミング学習をしていましたか?(平均睡眠時間が8時間と仰っていたので)
- Q.シリコンバレーで起業する準備としてするべきことを教えてください。
- Q.堤さんがエンジニアとして海外に居ても日本に居ても1日の中で最も大切にしていることは何でしょう
- Q.シリコンバレーにおいて、エンジニアのキャリアはどういうものがあるのですか?ずっとプログラマーのままの人もいらっしゃいますか?
- Q.日本とアメリカでは開発に対する考え方(リスク等)に違いがあると思います。その考え方の違いについてお話を伺いたいです。
- Q.面白い仕事をどのように探し続けているですか?教えて頂けますか?
- 受講生の皆様へのメッセージ
撮影風景
スタジオはこんな感じでした。
(カメラが3台、モニタも3台、でかい照明もあります)
スタジオに行くまで、普通のハンディカムみたいなので撮影するもんだと思ってました。。こういう本格的な撮影は初めてなので、楽しかったです。
関連記事/参考資料
本授業に関連する記事をまとめておきます。
プログラミング初心者時代の話
海外登壇
フリーランス時代の海外での仕事
その他海外関連
おわりに
スクーの皆様、生放送に参加していただいた皆様、どうもありがとうございました!
(スクーのみなさんと)
最後に改めて授業へのリンクを載せておきます。