その後のその後

iOSエンジニア 堤 修一のブログ github.com/shu223

ドイツのSwift勉強会「swift.berlin #14」参加レポート #swiftberlin @swiftberlin

所用でドイツはベルリンに来てまして、1/18に開催されたSwiftのミートアップ「swift.berlin」に参加してきました。



つい最近まで猛烈に英語に対して苦手意識があり *1、WWDC等でサンフランシスコ周辺に行く機会があってもあまりミートアップには参加してこなかったので、海外ミートアップ参加は3年ぶり人生2回目です。

概要

募集は meetup.com にて。


イベントページによると、参加人数は97人。実際に会場にそんなにいたかわかりませんが、50人は確実にいたと思います。



会場提供は wimdu 社、またビール等の飲み物もスポンサー(すみません、社名は失念)から提供されていました。

言語について

ドイツの公用語はもちろんドイツ語なわけですが、イベントは特に断りもなく(イベントページにそういう記載もなく)当然のように英語で始まり、その後のプレゼンも質疑応答もすべて英語でした。こちらでは当然なのかもしれませんが、日本ではなかなかないことなので、軽く一人でカルチャーショックを受けてました。。


※そういえば、前回参加したドイツのハッカソンでも当然のようにチーム内コミュニケーションもプレゼンも英語でした。


あと、こちらはプログラミング言語の話ですが、最初の主催者の方のトークで、「Swift書いてる人〜?」という質問があり、ほとんどの人が手を挙げていました。


で、次に、「まだObjective-Cしか書いてない人〜?」という質問があったとき、参加者側からクスクスと笑いが起きました。で、挙手した人はゼロ。


Swiftのミートアップなのでそりゃそうだという話はありますが、未だにObjCから移行しようとしないというのはそういうムードなんだなと。

発表1: Swift Package Manager

トップバッターは「try! Swift」にも登壇される Boris Bügling (@neonacho) さん。

Borisはベルリン在住のCocoaデベロッパーです。現在はContentfulでiOSのSDKを開発に携わっています。Java開発者としての一面や、たくさんのiOSアプリを開発した経験を持っています。彼はまたオープンソースの強力なコントリビュータでもあります。Xcodeをより使いやすくするためのプラグインを開発したり、“Senior VP of Evil”という肩書きでCocoaPodsの不具合を直しています。Ya tu sabes.(それじゃ、また。)

(try! Swift の紹介文より)


発表内容は先日のSwiftオープンソース化に合わせて公開された「Swift Package Manager」について。



簡単な使い方から始まり、現在の制限事項、自作パッケージのつくり方、テスト方法、パッケージマネージャの内部モジュールやビルドプロセスの解説、Packega.swiftの書き方、CocoaPodsやCarthageとの比較(この方は CocoaPods のコミッタでもある)等々、実に詳しい解説でした。

発表2: Beyond JSON with FlatBuffers

Maxim Zaks (@iceX33) さんの発表。JSONパーサ「FlatBuffersJson」について。



CocoaPods で swift, json で検索すると300以上のOSSが見つかるそうで、FlatBuffersSwift はその決定版になるとのこと。

そもそも FlatBuffers というのは Googleがゲーム開発またはパフォーマンスがクリティカルなアプリケーション用に作成 した serialization library だそうです。

発表3: Taking Swift to the Server

最後は Jens Ravens (@JensRavens) さんによる発表。Swift でサーバーサイドのコードを書く話です。



僕はサーバーサイドはできないので聞いてもポカーンとしそう、と思いましたが、スライドを見ればお分かりの通り、ブラウザにURLを入力するとHTMLが返ってくるまでにDNSサーバやアプリケーションサーバが何をするのかというところから始まり、リクエストやレスポンスをSwiftで書いてみましょう、次はルーティング処理を書いてみましょう、という感じでうまく噛み砕いて説明してくれて、わかりやすく面白かったです。


Swiftは今やとても人気のある言語ですし、Railsやnode.jsに代わるWebフレームワークの作者になれるかも、という一大チャンスが転がっている時期なんだということに今更ながら気づきました。この分野が今後どうなるか非常に楽しみです。

所感

各発表30分〜60分あり、プラス質疑応答は無限に受け付ける感じで、かなりのボリューム感でした。大変勉強になりました。またタイミングが合えばぜひ参加させていただきたいと思います。


ベルリンのデベロッパーの方々と知り合いになるべく発表側にもなってみたいところですが、発表枠を公募してる感じではないような気もします(僕がイベントを見つけたときには発表枠が決まっていた)。中心人物的な人に話しかけて「こういう発表がしたい」的なことを言えば入れてもらえるとかでしょうか。次回はもっとコミュニケーションもがんばろうと思います。


*1:ここ半年ほど、あえて英語を使わざるを得ない状況に自分を追い込むようにしていて、苦手意識はだいぶ改善されてきました