いま表参道ソフトバンクの Apple Watch 当日販売分の行列に並びつつこれを書いております。恒例の3ヶ月ごとの制作実績まとめです。今回は2015年2月〜4月分。
(バックナンバー)
- 独立してから第4四半期目の実績まとめ - その後のその後
- 独立してから第3四半期目の実績まとめ - その後のその後
- 2014年5月〜7月にやったお仕事のまとめ - その後のその後
- 独立して最初の3ヵ月間にやったお仕事のまとめ - その後のその後
WatchMe Messanger
500 startups のときに同期だった PocketSupernova チームがリリースした Apple Watch のために最適化されたビデオメッセージングアプリ。
なんと、日本の AppStore でどーんとフィーチャーされてます。
WatchMe Messanger は動画を使ったメッセージ交換アプリで、ウォッチ側では、
- 届いた動画をウォッチ上でプレビューできる
- ウォッチから素早く絵文字やSmartRepliesで返信できる
ということができます。要は友達から何かメッセージが来てスマホを出さずにすぐに確認できて、返信できる、というものです。
2015年に入っていろいろな Apple Watch アプリ開発の相談を受けましたが、WatchKit でできることがかなり少ないこともあり、「それ、あまりウォッチでやる意味ないような・・・」という企画も多い中、このアプリは Unda, VideoSelfie と動画コミュニケーションに特化して邁進してきた PocketSupernova の強みと、ウォッチというデバイス/インターフェースの特性をうまく活かしていて素晴らしい、と CEO の Oscar からアイデアを初めて聞いたときに思いました。
で、何を手伝ったかというと、開発初期の、フィージビリティ調査/プロト開発的なことを担当しました。WatchMe 開発にあたって「実装してみないとわからない」的な部分を洗い出して検証し、実際に動くものとして実装しました。
- WatchKit Extension とサーバーサイド連携
- アカウントを親アプリと共有するしくみ
- 動画をウォッチ側でどうプレビューするか?
- 動画を連番画像ファイルとして書き出すクラス
- 連番画像を Parent app から WatchKit Extension に受け渡すしくみ
- 解像度・枚数とパフォーマンスの関係
- 各種カスタムUIの実現方法
等々。この仕事があって、iOSオールスターズ勉強会での発表に繋がったのでした。
"WatchMe Messanger" はウォッチを既に持ってる方はもちろん、まだ持ってない方も楽しめるアプリなのでぜひダウンロードしてみてください!
PLEN2
プリンタブルなオープンソース小型ロボット「PLEN2」のiOSアプリ開発を担当しました。*1
次のような特徴を持っています。
- 身長約20cm、重さ約600gの小柄なサイズながら、18個の関節を持ち、高度な運動性能を備えたロボット
- プリンタブル
- 主要な部品はCADデータを公開、自分でカスタマイズ可能!
- プログラマブル
- メインの制御ボードはArduino互換
- サンプルプログラムも公開。
- ROS対応版もラインナップ
- ロボット用オープンソース・ミドルウエアの「ROS(Robot Operating System)」対応版制御ボードもラインナップ
- 本格的なロボット開発も可能!
なんとも物欲をくすぐられます・・・!!
kibidango では目標の230%に到達し、絶賛Back募集中の KickStarter でも既に目標額は超えています。(残り11日!)
今回はシンプルなアプリ制作のお手伝いでしたが、今後もいろいろと一緒にやらせていただくことになりそうです。
Smart Drive
そろそろ半年近いお付き合いになる Smart Drive 社のデバイスも、既に量産を開始していて、諸々始まっています。
SmartDrive inc.|走行データプラットフォームで移動の進化を後押しする
諸々始まっているのですが、プレスリリースがまだのようなので、情報公開はこのぐらいで控えておきます・・・
(2015.4.28 追記)
ついに!フランスの保険・金融グループである AXA とスマートドライブの業務提携についてプレスリリースが出ました。
今後は、両社共同プロジェクトにて、アクサダイレクトの自動車保険事業とSmartDriveのテレマティクス※2サービス事業の高付加価値化の可能性を検討するなど、お客さまの安全運転の促進や事故予防につながるイノベーティブな新商品・新サービスの提供により、企業価値を更に高めるよう、スピード感を持ってまい進してまいります。
車の OBDII 端子というのは昔からあるものだし、そこからデータを取れるなら、今の時代であればBLEでスマホに飛ばして可視化したり、っていうのは IoT や Connected Car といった文脈からいっても実に自然な着想なので、そういう製品はいくつか既に出てき始めている中で、他製品との差異になって、ビジネス面の核にもなる「保険会社のアライアンス」というところを粛々と進めてきてついに実現したのはホント素晴らしいなと。
ちなみにこのアクサ社との開発が始動する頃、僕はiOS×BLE本の執筆で手一杯になってたので、知り合いの某素晴らしいiOSエンジニアを紹介しました。僕は傍観してただけ。。*2
ちなみにちなみに、アクサ社は Ingress 最強のシールド「AXA Shield」の AXA です。
とある新規ウェアラブルデバイス
完全に新規案件で、デバイスの仕様検討するところから、アプリもほぼまるっとお手伝いしています。
先日の中国出張も本案件絡み。
個人的にも早く使いたく、リリースするのが非常に楽しみなプロダクトです。*3
Eight の BLE名刺交換機能
Sansan さんが提供する名刺管理アプリ「Eight」に、BLEを用いて名刺を交換できる機能を実装しています。
従来バージョンにもAirDropでの名刺交換機能が入っていたのですが、AirDropはBluetoothに加えてWiFi接続も必要な上、なぜか相手が見つからない、ということも多いのでサッとBLEで交換できるというのはかなりユーザビリティが向上すると思われます。
あと、Android版はNFCで交換機能が実装されているのですが、BLEとすることで iOS ↔ Android 間でも名刺交換できるようになるのも大きいかと。
Moff SDK
Moff も引き続きお手伝いしていて、直近ではアプリのBLE制御、センサ値の処理/解析、モーション検出まわりの機能を切り出した SDKをつくりました。
さっそくTokyo MotionControl Network(通称TMCN)さんがいろいろとハックして先日のSXSWで展示もされていたようです。
現在はまだクローズドで展開しているので、SDKでつくってみたいものがある方はぜひ Moff 社にお問い合わせを!
WHILL
基板・ファームの更新もあって前回アップデートから半年ぐらい経ってしまいましたが、WHILLアプリの新バージョンもリリースされました。
また、Apple Watch から WHILL を操作できる WatchKit appも実装しました。さすがにWHILLは「電動車いす」というプロダクトの特性上、実機検証なしでリリースするわけにもいかないので、ストアにはまだ未申請です。
「鷹の爪団」のWatchKit App
「鷹の爪団」のコンテンツやグッズを展開するDLEさんにお声がけいただいて、
- DLEさんがブレストで出したWatchKitの様々な企画についてフィードバック
- できる、できない、部分的にできる、代わりにこうすればできる、等々
- 1つ企画を選ぶ
- そのまま開発へ突入(先方のデザイナーさんも作業)
- 納品&先方のエンジニアさんに引き継ぎ
という1日コースでした *4 。開発合宿感があって楽しかったです。
ウォッチフェイスをカスタマイズするアイデアや、ウォッチ側での音の再生を前提とするアイデアなど残念ながら実現できないものが多くある中で、実現可能&DLEのコンテンツが活きる&その日のうちに完成できそう、ということで、たまごっち的に「吉田くん」を Apple Watch 上で育成する「よしだっち」を開発しました。
『iOS×BLE Core Bluetoothプログラミング』出版!
ここ半年ぐらいのメインプロジェクト。konashi 開発者の松村礼央さんとの共著で、全480ページの大作です。
BLEはこれから、という方にも、既にがっつり案件でやっている人にも役立つ内容となっています。電子版もあるのでぜひ!
ソシム
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【電子版】(PDF・達人出版会)
PodCastデビュー!
TimeTicketを開発・運営するレレレ社の山本大策さんよりお声がけいただき、PROTOTYPE.FM というポッドキャストに出演しました。
Podcast出演は初めてだったので、「話すぞ!」という気合が空回りして大策さんのナレーションに相槌かぶせまくりだったり、話もなかなか要領を得なくて素人感丸出しでお恥ずかしい内容ですが、10分ぐらい我慢して聞いてると慣れてくるのでぜひ!
前編はBLEにまったく興味のない大策さんにBLEについて解説したり、WatchKit や GitHub アワードについて話しています。
「今回のキーワード」 BLE(Bluetooth Low Energy)/Pebble/Arduino/konashi/iPhone同士でも動作確認可能/技術書『iOS×BLE Core Bluetooth プログラミング』/WatchKit/GitHubアワード
後編はキャリアの話。
「今回のキーワード」 自分で手を動かすこと/プログラミングはできなかった/社内ニート/iPhoneアプリ開発との出会い/フリーランスとしての働き方/見積りはしない/フリーランスに向いているタイプ/発信することの優先度が高い/何かを始めることが重要/追い詰められると出るパワー/失敗しても最終的にはプラスになる
ちなみに収録時間までに都内に戻れずWHILLオフィス(@鶴見小野)の会議室を借りてSkype収録していたのですが、知らずにWHILLのCTO福岡さんが入ってくるアクシデントもそのまま入っています笑
GitHub Awards 世界第7位!!!!
GitHub Awards という、言語別に各アカウントのスター数の累計をベースにランキングにしたサイトで、Objective-C 部門で世界第7位(!)となりました。
ちなみに一つ上の Brad Larson さんは GPU Image の人、一つ下の Robbie Hanson さんは CocoaAsyncSocket、XMPPFramework、CocoaHTTPServer の人です。周りがすごすぎる・・・!
僕(shu223)のリポジトリの内訳は、スター100以上のものを列挙するとこんな感じです。
- iOS7-Sampler・・・2,690
- iOS8-Sampler・・・2,550
- AnimatedTransitionGallery・・・1,180
- PulsingHalo・・・747
- UIActivityCollection・・・449
- SlowMotionVideoRecorder・・・305
- vImageCategory・・・142
- Stats・・・110
- UIKitForGame・・・104